警察学校日記
1日で起きたことを複数日にまたがって、日記にしています。そのため、時間軸がずれています。
解任
6/8(月) 入学式は順調に終わる
入学式はあれほど練習した甲斐もあってか、順調に上手くいった。
入学式にはうちの親も来ていた。
入学式以前、3組は担任教官から厳しいチェックや説教が多くあったが、入学式に両親を呼ぶことについては力を入れて、俺たちを説得していた。
「家族ははれの舞台を必ず見たいと思っているから、絶対に来てもらうように」
6/9(火) 初の外出許可
入校してから最初の3週間は土日もなく、ずっと勤務日扱いになる。土日はだいたい、草むしりや教練の練習や運動、地理把握と称して警察学校の近くを歩いて回ったりする。
そして今日の課外終了後から外出が可能になる。
昼間からおれたちは、うきうき気分でしょうがなかった。
6/10(水) 出世したい
みんな外泊していった。俺は今日、外出せずに土曜日に外出することにした。金曜日に外泊していった彼らは入念な持ち物検査を受けていた。噂では、財布の中身まで見られたらしい。俺は土曜日に出たから、全然知らなかった。
俺が金曜日に外泊あるいは外出しなかったのは考えることがあった。
警察組織での出世についてだ。そのための足掛かりとなる警察学校で優等での卒業はどうしても必要だったが、最初から失敗が続き、たしかにショックだった。でもまだだ。教官の信用が低くても、俺は前後期試験で必ず上位に入れる。そして、体力面も自分に有利な種目が多い。必ず優等で卒業する。
6/11(木) 役割分担の変更検討
初外出が終わり、課外に寮の談話室に集合がかかった。
最初に決めた委員会や部屋長の役割分担を決めなおす会議だった。今までの委員会や部屋長は暫定的なものだったのだ。俺は、何とな~く覚悟していた。俺は部屋長解任だなと。教場全員に迷惑かけるミスをしたし、教官の命令を守らない。そして、俺自身も教官のような体育会系の人とどう接していいか分からなかった。
「最初、決めたときは、お前らがどういう奴か分かっていなかった。だから、役割変更する」
斉藤教官は続けて言った。
「特に部屋長は重要な役割だと思っているが、部屋長に不適任なものがいる。そいつら今回、変更された理由を自分で感じているはずだから、今後の学校生活で直せ」
6/12(金) 部屋長から厚生委員長
「○○、○○、藤原。部屋長を降りてもらう」
やっぱりな…
「藤原、お前は部屋長として欠けてるところがある。それはお前が一番よく分かってるよな?それでも俺はお前が変わってほしいと思う。だから、厚生委員長で努力し直せ」
将来、どうやってこの人事が変わるのか、否、変わることはないんじゃないのか。
一つだけどうしても分からないことがあった。何故、俺は解任されたのか?教官の口から○○な点を直せと言われていないので、俺は何を直せばいいか分からなかった。自分ではこんなことが原因かなと思うことはあるが、それは俺の想像である。はっきりした理由が分からず、この後、厚生委員長として仕事をしていくことになった。それでも…悔しいさ。
新部屋長に阿良神が任命されたことといい…
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